米HPのメグ・ホイットマンCEOは今後のタブレット端末に関する戦略として、MSの次期「Windows 8」を採用することを既に明らかにしていたが、同社は12月9日(現地時間)、懸案のモバイル向け「webOS」についてオープンソース化する決定を下したと発表した。
HPが昨年4月に12億ドルで買収したPalmにより開発されたwebOSは、オープンソースライセンスのもとコードが提供されるが、HPは今後もwebOSの開発およびサポートを継続する方針である。
同社はwebOS向けアプリケーション・フレームワーク「ENYO」についてもコミュニティに提供する方針を示している。
ホイットマンCEOは「webOSはモバイル、クラウド、スケーラブル向けに根本から設計された唯一のプラットフォームであり、この革新の寄与によって、オープンソースコミュニティが新世代のアプリケーションやデバイスを開発できるようになる」と述べている。
タブレット端末メーカーはAndroid以外の選択肢を持つことを意味するが、Androidプラットフォーム向けの多数のアプリの存在がwebOS普及のネックになりそうだ。
ホイットマンCEOはThe Vergeとのインタビューのなかで、従来のやり方とは異なるアプローチで開発を進めるとしながらも、webOSベースのタブレット開発の可能性に言及しており、発表時期は2012年内になるかどうかは分からないとしている。
また、スマートフォン市場への再参入は否定しており、webOSはあくまでもタブレットをターゲットにする方針を明らかにした。
HPはPC部門のスピンオフも撤回しており、CEO交代により同社の事業展開は大きな転換期を迎えることとなった。
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