韓国・サムスン電子は2013年をめどに日本の薄型テレビ市場に再参入する方針を固めたと、3日付の日本経済新聞が報じた。薄型テレビ市場で世界トップシェアを誇るサムスンだが、日本市場からは2007年に撤退していた。2年前に投入したスマートフォン「GALAXY」のヒットにより認知度が高まったことで、シェア開拓が可能と判断したとされる。 サムスンは有機ELテレビをはじめ、40型以上の液晶TVや3D、次世代インターネットTVなどのハイスペックモデルを中心に展開するとみられ、すでに家電量販大手に販売を打診しているという。 ただ、「GALAXY」の広告戦略にはサムスンの名前は使われておらず、薄型テレビもメーカー名ではなくブランド名を前面に押し出すとみられる。 すでに世界シェア2位の韓国・LGも日本市場に再参入しており、ソニーやパナソニックなどの国内メーカーは戦略の練り直しを求められそうだ。 一連の報道をうけて、サムスン電子は3日のソウル株式市場で過去最高値を更新した。
ソニーは12月26日、韓国・サムスン電子とのTV向け液晶パネルの合弁事業を解消すると発表した。2012年1月末までに2004年に両社が設立した合弁子会社「S-LCD」のソニー保有株をサムスンに約730億円で売却する。 中国や台湾、韓国企業などの価格競争にさらされ、さらに円高や欧州の景気後退などの影響もあり、ソニーのテレビ事業は8期連続で赤字が見込まれている。 今後、サムスンのほかにも台湾メーカーなど複数の企業からパネルを調達してコスト削減に取り組み、平成25年度の黒字化を目指すとしているが道は険しい。 ソニーは「生産工場の運営に伴う責任や費用を負担することなく、液晶パネルをサムスン電子から市場価格をベースに柔軟かつ安定的に調達することが可能になる」とする一方、「サムスン電子は、S-LCDの100%子会社化により、パネル製造と事業の運営について、その柔軟性を高め、迅速化、効率化を図っていくことを期待する」としている。 合弁解消により年間500億円のコスト削減につながるとの試算もあるが、次世代テレビ開発を見据えた事業展開無くして、ソニーのテレビ事業再生は困難だと言わざるを得ない。
サムスン電子は12月14日、テレビやスマホなどの完成品部門と半導体やパネルなどの部品部門を独立運営する組織再編を行った(日本経済新聞)。 スマホやタブレットの特許をめぐり世界各国で訴訟合戦を繰り広げているAppleに配慮した動きとみられ、今回新たに完成品部門に2つのポストを設けることで、両部門の間では製品情報が遮断されるという。 (more…)
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