パナソニックやソニー、日立などの日本企業がテレビ事業の業績悪化に苦しみ、次々と規模を縮小するなか、Ticonderoga SecuritiesのアナリストであるBrian White氏は、Appleがすでに高精細テレビ「スマートテレビ」の試作機を中国の工場で作っており、競合他社より付加価値の高い製品を投入することで、競争の激しい液晶テレビ市場においてもマージンを確保できるという調査結果を明らかにした。 White氏によると、Appleは今年、セットトップボックス「Apple TV」を刷新する予定だったが、新しいテレビセット開発との兼ね合いでアップデートが遅れた可能性があると指摘。また、現行の製品(Apple TV:8,800円)では収益が限定的であるとも述べている。 同氏は、様々な製品カテゴリとの新たな連携や顧客とのさらなる繋がりを加えることで、Appleが極めてシンプルで革新的なテレビ経験を構築するだろうと予想している。例えば、iOSの「Siri」や「FaceTime」機能、ソーシャルゲーミングネットワーク「Game Center」などを組み込んで、App Storeにもアクセス可能となり、さらに開発者は広告プラットフォーム「iAd」を利用できるようになると分析。 (more…)
市場投資会社Piper JaffrayのApple担当シニアアナリストであるジーン・マンスター氏は24日、アジア地域の部品サプライヤ筋から9月に得た情報をもとに、Appleは高精細テレビセットの試作機を作っているようだと報告した。マンスター氏はこれまで長期に渡って、Appleがテレビ市場に新規参入するだろうという見通しを保持して来た。 新しいテレビセットは、インターネットに接続してApp StoreやiTunesとも連動するオールインワンテレビとなり、Appleが2012年後半に市場投入すれば、2013年には同社の収益が約3%向上するだろうと分析している。 具体的には、2012年に出荷される2億2千万台のフラットテレビのうち48%がネットサービス提供のテレビとなり、Appleはそのうちの140万台のシェアを獲得できるだろうと予測している。 また、Appleは今後、クラウドサービス「iCloud」や音声認識アシスタント「Siri」と連携するような高精細テレビ開発を目指すとしている。さらに、同社はLCDパネル製造に投資をしており、50インチ以内のサイズが用意されるようだとの情報もある。 24日発売されたスティーブ・ジョブズ氏公認の伝記本「Steve Jobs」(ウォルター・アイザックソン著)のなかでも、ジョブズ氏はAppleブランドでテレビ市場に参入することに意欲的だったと記されており、ホームエンターテインメントをシンプルにできる、全ての機器と自動的につながるようなテレビを目指していたという。
タイのHDD生産シェアは世界第2位だが、現地の大規模洪水によって部品調達網に影響が出てきそうだ。世界最大手のウエスタン・デジタルは12月期の出荷台数が半減すると予測しているほか、シーゲイトや日立、東芝なども現地に生産拠点を構えている。ただ、ウエスタンが被災により生産停止に追い込まれた一方で、シーゲイトはフル生産を継続しており同社の株価が3割近くアップしている。 調査会社IHS iSuppliによると、12月期の世界HDD生産量は前年比で最大30%落ち込む可能性があるという(Reuters)。 Intelは決算発表時に、12月期のPC業界への影響は少ないとの姿勢を示したが、Appleのティム・クックCEOは「パソコン業界全体がHDDの供給不足に直面する可能性がある」と指摘していた。 タイはHDD以外に、デジカメやスマホ向け電子部品、さらには自動車メーカーや総合家電メーカーなども進出しており、年末商戦に向けた新製品発売に大きな影響が出てきそうだ。ソニーはすでに、デジタル一眼カメラの発売延期を発表している。
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