iPodの生みの親として知られるトニー・ファデル氏らが立ち上げたベンチャー企業Nest Labsは25日(現地時間)、これまでに無い新しいサーモスタット「Nest Learning Thermostat」を発表した。価格は249ドルと従来型製品よりかなり高価だが、同装置導入によりエネルギー効率が最大30%向上するという。 Nestは、ユーザの温度設定パターンを学習する省エネ対応の室温自動調整装置。ステンレスリングを回すことで温度設定を調整でき、1週間程度で行動パターンを学習して自動調整をスタートする。 LCDディスプレイは温度を下げている時は青色に、上げている時には赤色になり、現在の温度表示や設定温度に達するまでの時間、省エネマークなどが表示される。 また、人がいないことを察知するAuto Away機能により冷暖房を弱めることもでき、Energy Historyで節約状況を確認することも可能。 Wi-Fi機能を備えており、現在の外気や天気予報などを把握するほか、ユーザ自身もノートパソコンやスマートフォン、タブレットからリアルタイムに制御できる。また、エネルギー効率を分析するウェブサイトも用意される。 トニー・ファデル氏とともにNestを創設したマット・ロジャース氏も、元Apple社員でありiPodやiPhoneのソフトウェア開発チームに所属していた。 ファデル氏がAppleを退社したのは、現Apple iOS担当上級副社長であるスコット・フォーストール氏と衝突したためだとも指摘されている。 (more…)
10年前の今日、2001年10月23日(現地時間)にAppleは「iPod」を発表した。 故スティーブ・ジョブズ当時CEOは、トランプの大きさに例えた新しい携帯型MP3プレーヤーを、自身のジーンズのポケットから取り出して、「これがiPodだ」とプレスに向かって披露した。 ジョブズ氏は、CDプレーヤー、フラッシュプレーヤー、MP3CDプレーヤー、HDDプレーヤーの4つの選択肢の中から、HDDプレーヤーを選んだと述べ、「1,000曲をポケットに入れて持ち運べるんだ。しかも、超小型で素晴らしいデザイン、重さはあなた方の持っている携帯電話より軽い184gしかない」と自慢した。また、「音楽に国境は無い。市場規模はとてつもなく大きく、しかも現状ではまだ勝者がいない」と述べて、Appleが音楽市場でリーダーになること目指すと宣言した。 バッテリ駆動は10時間連続再生と発表され、ジョブズ氏は「世界でもっとも優れた電池だ」としていたが、後に裁判沙汰にもなった。 初代iPodはMac専用で、HDD容量は5GB、価格は47,800円(399ドル)。実際に発売されたのは11月17日。転送はFireWireのみだったが、iTunesと連携するスタイルは現在と同じだ。なお、Windowsに対応したのは2002年7月だった。 第1世代iPodは2ヶ月間で125,000台以上販売された。最近はホリデーシーズンだけで2,000万台ほど売れるので、かなり控えめなスタートだったが、わずか数年後に音楽ビジネスの世界を変えることになる。
ここ数四半期は出荷台数ベースでiPhoneがiPodを大きく上回っているが、意外にもホリデーシーズンを含む10〜12月期においては、iPhoneがiPodの出荷台数を上回ったことは無かった(ZDNet)。 アナリストのKevin Dede氏は、iPhone 4Sに搭載された新機能「Siri」のパフォーマンスが予想以上に評価されており、Appleは今年の12月期に2,400万台のiPhoneを出荷するだろうと予測している。 2,400万台という数字は、ホリデーシーズンにおけるiPodの最高出荷数を超えるものであり、2012年度第1四半期の業績発表の場においてiPhoneが真のナンバーワンに躍り出るものと予想される。 ちなみに、昨年12月期におけるiPhoneの販売台数は1,624万台で、対するiPodは1,945万台だった。
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