市場調査会社Piper JaffrayのApple担当アナリストであるジーン・マンスター氏は、投資家宛のメモのなかで、市場調査会社NPDが発表した2月の米国におけるMac売上データを引用して、Macの販売台数は前年同月比で4%の伸びにとどまったものの、グローバル市場では第1四半期に17〜22%の成長率が見込まれ、依然として力強い成長が期待できると分析した。 同氏は当四半期のMac販売台数を440〜460万台と見積もっている。Macニューモデル投入はIntelの第3世代コアiプロセッサ「Ivy Bridge」待ちの状況が続いており、売れ筋のMacBookファミリーやiMacなどは4月末までアップデートは行われないとみられている。 マンスター氏は、iPhoneについても前期に引き続いて販売が好調に推移しており、iPadについては、発売初日だけで少なくとも100万台以上が販売されるだろうと予測している。
次期Ivy Bridgeの出荷予定日に関して、Core i5 / i7 の一部モデルが4月29日にローンチされるとの情報が有力視されつつある。 4月末にリリースされる新コアiシリーズはクアッドコア版で、デュアルコア版は5月に先送りされ、正式発表は6月3日になる模様だ。 AppleがIntelからの優先措置またはカスタムチップの提供を受けないとするならば、Ivy Bridge世代の新型MacBook ProおよびiMac、Mac miniは4月末以降に発売され、さらに、超低電圧版(U-series)を採用するMacBook Airは6月以降にアナウンスされる可能性がある。 しかし、Intelの執行副社長であるショーン・マロニー氏は前月末、22nm製造チップの投入時期を当初予定されていた4月上旬から8〜10週間ほど先送りするとの見解を示しており、4月29日にどのくらいのボリュームが用意されるのかは不明である。 なお、Sandy Bridge-EことXeon E5ファミリーはすでに正式発表されているため、Mac Proについては近々にもアップデートされる可能性があるが、AppleはMac Proの開発継続を検討しているとも報じられており、先行きは不透明だ。
Gartnerが取りまとめた2011年第4四半期の西欧におけるPC市場調査によると、深刻化する債務危機の影響を受けて、PCの総出荷台数は前年同期比で16%減となり、4四半期連続で大きくマイナス成長となったことが8日、分かった。同四半期のPC出荷台数は1,630万台で、2011年通期では前年比16%減の5,850万台だった。 PCの販売不振について、Gartnerのアナリストは「メーカーの価格引き下げや年末商戦のプッシュにもかかわらず、顧客の関心がスマートフォンやタブレット型端末に流れ、特にコンシューマー向けPCが大きく落ち込んだ」と分析しており、イタリアやギリシャなどでは前年同期比で30%を超えるマイナスとなった。 英国やフランスでも前年同期比で10%超のマイナス成長だったが、AppleのMacコンピュータは英国で前年同期比17.2%増、フランスでも同15.3%増と大きく売上を伸ばした。 Appleが1月24日に発表した2012年度第1四半期(2011年10〜12月期)の決算発表によると、欧州市場のMac販売が絶好調であり、欧州全体の出荷台数は前年同期比19%増の148万2,000台を記録していた。 欧州のMac出荷台数は北米地域に迫る勢いであり、日本市場の8倍以上の販売台数を誇っている。欧州の景気減速の流れも今のAppleの勢いを止められなかったようだ。
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