そのなかでも、あまり情報が無い“第5世代”iPod touchのスペック予想・噂をまとめてみると、外観デザインは現行第4世代と同じながらホワイトモデルが新たに追加される可能性が高い。また、最新版iOS 5.0やiCloudとのシームレスな連携が強調されるだろう。ほかにも、ディスプレイの耐指紋性撥油コーティング、環境光センサー改良などが予想されている。
iPhoneではすでにホワイトモデルが発売されているが、iPod touchのホワイトラミネートはiPhoneとは異なるプロセスで製造されると噂されている。一方で、内部スペックには大きな変更は無いと伝えられている。
デュアルコアA5チップ搭載、RAMの増強、カメラ性能の向上、1080p動画撮影対応、バッテリ駆動時間の向上、ストレージ容量のアップ(最大128GB)、FMチューナー内蔵なども噂されるが、ほとんど根拠が無い憶測に過ぎない。
CPU・GPUの高速化やRAM増強は、高精細ビデオゲームや快適なマルチタスクを可能とするため、ポータブル“ゲーム”マシンとしての役割を担うiPod touchにとっては大きなメリットといえるが、A5チップは搭載されないとする予測が強い。
Wi-Fi機能以外に、3G接続機能が内蔵されるモデルが新たに加わるかもしれない。「iPad」ではすでに、Wi-Fi+3Gモデルが発売されているから可能性はあるだろう。
しかし、iPhoneのマーケットに多少の影響を及ぼす可能性もあることから、3G接続機能は見送られるかもしれない。
いすれにせよ、第4世代からはマイナーアップデートになるとみられ、それほど大きなアップデートは期待しないほうがいいだろう。Mac RumorsのArnold Kim氏にも直接確認してみたが、「ホワイトモデルの追加のみで、デザインや内部ハードウェアの刷新は無いだろう」とのこと。
デザインや内部スペックが大きく刷新されるのは“第6世代”まで持ち越されそうだ。
iPodラインアップの「Touch」以外の機種について。
第7世代「iPod nano」は、カメラ機能、クリックできるボタン、ワイヤレス技術(Bluetooth)の搭載などが噂されてきたが、こちらもマイナーチェンジに留まるとみられる。
なお、「iPod classic」と「iPod shuffle」は販売終了の公算が大きいようだ。しかし、「Classic」はHDD容量を増強して生き残るかもしれない。
Appleは例年、9月に音楽関連の発表イベントを開いていたが、今年はiPhoneの発表が遅れたこともあり10月まで持ち越された形だ。
年末商戦に向けて新製品投入は確実視されているが、iPhone/iPadの勢いに押されてiPodの売上がApple全体の売上に占める割合も減少しつつある(現在はわずか5%程度)。音楽専用機器の市場が縮減するなかで、どのようなAppleらしいアプローチがみられるか楽しみだ。
携帯型音楽プレーヤー市場で最大のライバルであるソニーは、iPod touchキラーとなるAndroid搭載“ウォークマン”「Zシリーズ」を12月に発売予定である。