初代から数えて第5世代目となる「iPhone 4S」は、外観デザインはiPhone 4(CDMA版)と同じだが、スピードとGPU性能がiPhone 4と比べて大幅に高速化してバッテリ駆動時間も長くなっている。デュアルコア(2コア)になったCPUは2倍に、グラフィックス性能は7倍にまで高速になったという。
また、Siriや質問応答システムWolfram Alphaの技術を取り入れた新しいパーソナルアシスタント機能により、デバイスに自然な言葉で話しかけるだけで情報のやり取りができるようになった。ただし、音声認識は英語、フランス語、ドイツ語のみのサポートで、今後対応言語を拡大する予定だ。さらに、画素数や機能が大幅に向上した8Mピクセルカメラが搭載されている。
「iPhone 4S」の主な仕様として、プロセッサはiPad 2と同じデュアルコアA5チップ、ディスプレイは3.5インチ(960×640・326ppi)、カメラは800万画素(フル1080p HDビデオ録画対応)、RAMは1GB、ストレージ容量は従来の16GB/32GBに64GBモデルが新たに加わった。カラバリはブラックとホワイトで、通話時間はこれまでの7時間から8時間に向上(3G)した。iPhone 4でトラブルになったアンテナ設計は刷新されて、さらにGSM/CDMA対応のデュアルモード対応となった。
また、データダウンロード速度は従来の2倍高速(14.4Mbps/HSDPA時)になって、この通信速度は「(他社でいうところの)4G品質」だという。サイズは58.6 (W) × 115.2 (H) × 9.3 (D) mm、重量は140g。
OSは200以上の新機能が追加された「iOS 5」に対応。iOS 5では、メッセージにダイレクトにアクセスできる新しいロック画面、下へスワイプするだけで通知が確認できる通知センター(Notification Center)、iOSデバイス間でデータを送受信できるiMessageのほか、Newsstand、リマインダーアプリなどが新たに加わり、Twitterとの連携がシステムに組み込まれている。
iOS搭載デバイスは累計で2億5,000万台を超え、iOSのデベロッパ数は10万人以上になったという。
新しい「iOS 5」は10月12日(現地時間)に一般公開される予定で、iOS 5と連携して使える無料クラウドサービス「iCloud」も正式スタートすることとなる。また、10月下旬に「iTunes Match」が米国でローンチする。
新しい「iPhone 4S」は米国、カナダ、オーストラリア、英国、フランス、ドイツそして日本で10月14日に発売される。米国での価格は2年契約に加入した場合、199ドル(16GB)/299ドル(32GB)/399ドル(64GB)となっている。
Apple – Introducing iPhone 4S
Apple – Introducing Siri on iPhone 4S