米CBSテレビは23日(現地時間)、伝記「スティーブ・ジョブズ」の著者であるウォルター・アイザックソン氏とのインタビューを収録した「60ミニッツ」を公開した。
ジョブズ氏はがんと診断された後も、食事療法や漢方などを選択して手術を受けることを拒否。家族らの説得により手術を受けたものの、もっと早く手術すべきだったと後悔していたという。
ピュリツァー賞作家であるアイザックソン氏が書いた伝記は24日、14言語に翻訳され世界18カ国で同時発売となった。米国では170万部が用意され、日本でも予約だけですでに20万部を超えている。日本版は2巻に分けられて(スティーブ・ジョブズ I / スティーブ・ジョブズ II)1冊目が発売開始となった(講談社:各1995円)。下巻は11月1日に発売予定。また、講談社は24日15時から電子書籍版も発売する(iPhone、iPad向けアプリも近日配信予定)。下巻は11月1日15時配信開始予定だ。
2004年初夏、ジョブズ氏に伝記を書いてくれないかと依頼されたアイザックソン氏は「10年後か20年後か、君が引退する頃に書くよ」と断ったという。その後も何度か依頼があったが断り続けた。2009年、がんの手術を受ける直前にジョブズ氏の妻であるローリーン・パウエル氏から連絡を受け、彼は伝記を書くことに承諾したという。
“本書に描かれているのは、完璧を求める情熱とその猛烈な実行力とで、6つもの業界に革命を起こしたクリエイティブなアントレプレナー(起業家)の、ジェットコースターのような人生、そして、やけどをしそうなほど熱い個性である。6つの業界とはパーソナルコンピュータ、アニメーション映画、音楽、電話、タブレットコンピュータ、デジタルパブリッシングだが、これに小売店を加えて7つとする人もいるだろう。”
伝記の上巻は第1章「子ども時代」からはじまり、ウォズとの出会い、Appleコンピュータの誕生、恋愛や家族との秘話、Macintoshの誕生、スカリーやゲイツとの関係、ピクサーでの成功などが記されている。
また、下巻では、Appleへの復帰からiMacでの成功をはじめ、iPod、iTunes、iPhone、iPadと連続してヒットを飛ばしたことなどが描かれている。