Appleは次世代iPhoneとiPadのパネルにシャープが開発した酸化物半導体「IGZO」を使用した新型液晶を採用するかもしれない。
「IGZO」はインジウムやガリウム、亜鉛から構成される酸化物で、従来のシリコンに比べてデバイスの薄型化や高精細化が可能となり、消費電力の効率化も期待できる。なお、シャープも次世代「ガラパゴス」でこの「IGZO」を使う方針であり、2012年に新製品を投入予定である。
米投資銀行Jeffriesによると、「IGZO」液晶の解像度は330ppiに達しており、iPhone 4S/iPhone 4のRetinaディスプレイ(326ppi)と同じレベルのピクセル密度を実現するという。また、光透過量が多いので輝度を心配する必要が無くなり、LEDバックライトを現行のシングルからデュアルタイプにする必要性も無くなるようだ。Appleはシャープの液晶パネル工場に5〜10億ドルを投資している模様で、相場よりも安い価格で入手できるとともに、関係が悪化しているサムスンへの依存低減を図ることもできる。
一方、ここ2〜3年噂されてきたAppleブランドのテレビセット(「iTV」)についても、2012年2月よりシャープの堺工場で生産が開始されて、同年中頃に発表されるるようだと指摘されており、パネルにはアモルファスTFT液晶が採用される見込みだという。
また、Appleはシャープと共同で有機ELディスプレイの開発も進めており、今後2年以内のiOS端末への搭載を目指すとされている。