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日本時間2月16日午後10時半すぎ、次期「OS X Mountain Lion」のプレビュー版公開が突如としてアナウンスされたが、今までの発表とは異なり、開発者(デベロッパ)よりも先にメディア向けに、しかも1週間ほど早くコピーや発表資料が配布されていた。ライバルMicrosoft形式を取り入れたともいえる。 従来はデベロッパにのみプレリリース版をシードしていたのだが、今回のようにメディアを優先したのはMac OS Xの歴史のなかでも初の出来事となる。日本でも多くのコンピュータ関連メディアが一斉に報じ始め、他の仕事で打ち合わせをしていた私も意表をつかれる羽目となった。 AppleInsiderはこの件について、これまではWindowsに対して少数派だったMac OSだが、iOSの世界的普及や23四半期連続でWindows PCを上回る成長を続けていることもあり、製品公開に関してもリーダーシップを発揮する姿勢を示すものだと分析している。 故スティーブ・ジョブズ氏はドラマティックな演出を好み、また、事前リークや他社に技術を盗まれることを極端に嫌っていた側面もあり、メディアにOSコピーを配布するようなことはしなかった。現行の「OS X Lion」も、2010年10月にプレス向けイベントを開いて自らが各機能について細かなプレゼンを行った。 一方、ティム・クックCEOは投資家やメディア、さらには従業員など、ジョブズ氏があまり好まなかった、あるいは積極的でなかった関係を重視する姿勢をみせている。クックCEOは従業員に対して頻繁にメールを送るとされ、そのなかで従業員をチームと呼んでいるという。 話はそれたが、新OSをデベロッパに公開する際、NDA(秘密保持契約)を結んではいるのだが、ファイル共有などを通じてリークされることが多かったのも事実だ。 世界一の企業となったAppleが今回とった措置は、同社にとって今後のトレンドとなるとともに、さらなる成長を見据えての方針転換のようにも思える。事前リークが一切無かったことにも驚く。これまでの“Appleらしさ”が感じられなかった「OS X Mountain Lion」登場となった。 なお、デベロッパはMac Developer Programより「Mountain Lion」を入手できる(年間参加費 ¥8,400)。
Appleは12月12日(現地時間)、デベロッパ向けに「iOS 5.1 beta 2」と「Xcode 4.3 Developer Preview 2」および「Apple TV Software beta」をリリースした(iOS Dev Center)。