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米Mozillaは12月20日(現地時間)、「Firefox 9」の正式版を公開した。SpiderMonkey JavaScriptエンジンに「型推論」が導入されたのが目玉だ。また、Android版はタブレット端末への最適化が施されている。 公開された「Firefox 9」は、1年以上前より研究されてきた「型推論(TI: Type Inference)」 が導入されており、JavaScriptが30%以上高速化している。 型推論とは、プログラムのコード解析と実行時の変数型監視を組み合わせて、JavaScriptプログラムの型情報を得る機能で、得られた型情報はより効率的なコードを生成するためJITコンパイル中に利用される。 Mozillaによると、「Firefox 9」では、推論された型情報をJägerMonkey JITコンパイラで活用するよう改良されており、JavaScript処理の重たいWebサイト(動画、ゲーム、3Dグラフィックスなど)で高速化が期待されるという。 また、HTML5、MathML、CSS などのWeb標準対応や、Mac OS X Lion向けにテーマ統合改善や2本指スワイプナビゲーションを追加した。 Mozillaは同日、GoogleとFirefoxのデフォルト検索エンジンの契約を3年間延長するとアナウンスしている。両社の契約は今年11月に期限を迎えており、Mozillaの収入源の大半を占めるGoogleとの契約が更新されるか注目されていた。
Mozillaは28日、「Firefox 7.0」をリリースした。 Firefox 7は、Windows、Mac、Linux、Androidプラットフォーム向けのメジャーリリース。メモリ使用量が大幅に削減しており、パフォーマンスの向上が図られている。アドオンは99%が最新版へ対応済みとされる。 また、ハードウェアアクセラレーションの活用により、Canvas処理やTML5アニメーションが高速化された。 Mozillaは現在、6週間のサイクルでFirefoxメジャーアップデートを高速リリースしている。しかし、法人・行政・企業などからの要請もあり、ペースを落としたバージョンの取り組みも検討している。 同日、Firefox 3.6 向けにもセキュリティアップデートを公開したほか、Mozilla Gecko 7エンジンを搭載したメールクライアント「Thunderbird 7.0」もリリースした。
Mozillaは「Firefox」のリリース周期について、5週間ごとにメジャーアップデートすることを検討していたが、現行の「6週間ごと」のサイクルを維持することを決定した。ただし、今後サイクルが短縮する可能性は残っている。 「Firefox」は従来、1〜2年程度の長い期間を経てメジャーアップデートされてきたが、Firefox 5から6までは例外的に8週間の間隔になったものの、ver7以降は6週間ごとにメジャーアップデートされると発表されていた。 次期「Firefox 7」は9月27日にリリースされる予定で、年内には「Firefox 9」まで公開されることになる。 しかし、高速サイクルは多くのビジネスユーザから不評を買っており、Mozillaはサポート期間を大幅に伸ばしたリリースも検討している。